実家に帰ると熱が出る…その原因とは?~「光の解釈」が救うあなたの未来~
発熱の原因は…?
「先生、妻の実家に帰ると必ず熱が出るんですけど…なんででしょうか?」
それは、ある診療でのことでした。
当院に初めて来院されたOさんが、カウンセリングを始めて少ししたところでこんな質問を投げかけてきました。
「妻の実家に行くと必ず熱が出るんです。それも38℃以上の高熱が…。
それで自分で調べたら“原因はストレスだ”って言ってる人しかいなかったんですけど、妻の家族にはいつも良くしてもらってるので本当に申し訳なくて…」
たしかに、話を聞く限り元々体調を崩していたわけでも誰かに風邪をうつされたわけでもない。
他の症状も見られないため、ハウスダストなどのアレルギーはもちろん何か食べたものに当たったわけでもない。
そうなると、やはり心身環境因子…環境の変化や気疲れなどによる自律神経の乱れなどからの「心因性発熱(知恵熱)」がたしかに考えられます。
私も質問された瞬間は、経験上「何かストレスを抱えているのでは?」という考えが頭をよぎりました。
しかし、直感的になんとなく引っかかるものが…。
ちなみにOさんが来院されたのは初めてでしたが、過去に奥様は何度か来院されたことがありました。
そのとき奥様からOさんについてもある程度は聞いており、その明るくパワフルで仕事も家庭にも常に手を抜かず全力でありながら繊細な面も併せ持つ二面性のある性格や奥様とお子さん、さらにはご自身のご家族はもちろん奥様のご家族のこともとても大事にされているお人柄などを念頭に置きながら、もう少しカウンセリングを進めていくことにしました。
「…たしかに、Oさんが調べたとおりストレスから発熱するケースは多いです。
まして思い当たる原因が他に何もないということであれば、その可能性はかなり高くなりますね。
ちなみになんですが、奥様のご実家に帰られたとき何か思い当たることはありますか?
どんな些細なことでも構わないのですが…」
“ATフィールド”を突破せよ!
緊張の一瞬。
このように、相手の内面に一歩でも踏み込むデリケートな質問をするときは、いつも緊張で胸が張り裂けそうになります。
人は誰しも絶対に触れられたくない地雷原(ビリーフコア)を持っており、その地雷を踏みぬいた瞬間…あるいはちょっとでも“ATフィールド”に触れようものなら、その瞬間に閉店ガラガラ…心のシャッターが閉じる音が聞こえてきます。
こうなってしまったらもう終わり…一度閉ざされた扉はもう二度と開かれることはありません。
特に「ストレス」というものに対しネガティブなイメージやトラウマを持っている方には絶対にNGとなります。
たとえばストレスという言葉を聞いただけで、あるいはストレスを連想するだけで「心が弱い」「根性がない」などと責められたかのように「自分にはストレスなんてない!」と全否定される方がいますが、現代社会においてストレスと無縁な方など存在しないと言っても過言ではありません。
当たり前ですが、ストレスを感じることは悪いことではありません。
むしろストレスをきちんと自覚することができ、客観的に「何がストレスなのか」を把握し、そのうえでストレスとどう向き合うのか。
その付き合い方や受け流し方など対処法を身に着けたり解決策を見つけることこそが大事なのです。
ですので、いつもであれば例え必要があっても「この方は踏み込んでも大丈夫なタイプなのだろうか?」と慎重に見極め、ダメだと思えば致し方なく撤退します。
逆に踏み込もうと決めてもタイミングを見計らって聞くのですが、この時ばかりは大丈夫だという確信があったので、流れで聞いてみることにしたのでした。
「それが、特に何もないんですよね…。
妻とは学生時代からの付き合いで、妻の両親や兄弟ともまるで本当の家族のような付き合いをさせてもらっているので、ストレスどころかむしろリラックスできて凄くくつろげるくらいなんです。
だからこそ、実家に帰るたびに熱を出して寝込んでしまって、いつも何もできないのが本当に申し訳なくて…。
なので、むしろ何も返せていないってことがストレスですね」
「それに、家族にも職場にも“いっつも元気だよね”って思われてるのに、妻の実家に帰ると“いっつも熱出して倒れて、身体弱いんだね”って言われるのがすごく悔しいんですよね…」
そうか、そうだったのか…謎は、すべて解けた…!
ここまでのOさんの話から、私が導き出した答えは…?

脳の自衛プログラム
「なるほど…先ほども言ったとおり、私も最初はストレスが原因なのかなと思いましたが、どうやら逆だったみたいですね。
つまりどういうことかと言うと、普段のOさんは仕事も子育ても常に全力…そして常に気を張っていて職場でもご家庭でも心身共に休まる時間があまりなかったとのことでした。
そのため本当は脳は過労で疲労困憊…いつ悲鳴を上げてもおかしくない状態でしたが、疲労のマスキング…いわゆる“ランナーズハイ”のような状態によりOさん自身はそれに気づくことができずにいました。
そんなときに奥様のご実家に帰り、身も心もリラックスできたことでずっと張りつめていた糸がプツンと切れ、今まで無意識の中に溜め込んできた疲労が一気に解放され「発熱」という形で意識に上ってきたものと思われます。
つまりストレスで自律神経が乱れたことで発熱したのではなく、むしろリラックスできたことで副交感神経が活性化して自律神経のバランスが整ったことで脳の自衛プログラムが発動し、脳の回復スイッチが入ったことで発熱したと考えられます。
38℃以上の高熱であったことを考えると、気づかないうちに相当疲労を溜め込んでしまっていることが分かりますので、発熱という形で定期的に発散できているからこそOさんの脳は守られていたと言えます。
逆に言えば、発熱していなかったらOさんの脳はかなりヤバかったかもしれませんね…。
つまりOさんにとって奥様のご実家は、まるで天地療法のような効果がある究極の癒し処だったわけです。
こう考えると非常に納得がいくわけですが、聞いてみてOさんはいかがですか?」

あなたを救う「光の解釈」
「先生、すごい納得できました。
というか、ストレスじゃないって言ってもらえて心が救われました。
発熱の原因はストレスだって見てから、なんだか妻の実家が悪いみたいに言われたような気がしてずっとつらかったんですが…心のつかえが取れて楽になりました」
さて、今回のエピソードを聞いて、あなたはどう思いましたか?
私が出した結論に共感していただけた方もいれば、違う考えを持った方もいるかもしれません。
もしかしたら、本人が知覚できていないだけで本当は無意識にストレスを感じていた可能性は十分あります。
ですが大事なのは正解か不正解かではなく「どう解釈するか」であり、Oさん自身が納得しOさんの心が救われたという「事実」こそが大事…それがOさんにとっての「真実」であり「正解」なのです。
物事には必ず光と影の側面があります。
光あるところには必ず影が生まれ、また影があるからこそ光はより輝きを増すことができるのです。
人間も長所と短所は紙一重です。
良く言えば慎重ですが、悪く言えば優柔不断。良く言えばクールですが、悪く言えば冷たい、といった風に。
このように光と影は表裏一体、コインの裏表のように二つで一つの存在です。
だからこそ、影の部分…一見悪いことが自分の身に起こったとしても、光の部分を見るようにしていきましょう。
視点を変えることにより、同じ事柄でもまったく違う見え方となります。
たとえばご飯を食べようと飲食店に入ったとき。
店員の態度が悪かった、なんだかやたらと待たされ注文を取りに全然来てくれなかった、イメージと違い店内に清潔感がなかった…など、ちょっと嫌な気分になることってありますよね?
そんなときは「なるほど、きっと本当に食べたいと思っていたのはこの店じゃなかったんだな」「身体が今求めているのはこの店にはなかったんだな」などと解釈をし、お店を変えましょう。
通勤時に電車が遅れてる…バスがなかなか来ない…ついついイラっとしてしまいがちですよね?
そんなときはこう考えましょう。
「ラッキー!最近本が全然読めてなかったから、読書タイムにしよう!」「ちょうど良かった、今のうちにメールチェックを済ませちゃおう!」などなど。
施術を受けたあとに痛みが増してしまった…こんなときは「悪化した」のではなく「これは好転反応だから、身体が治ろうとしている証拠だ」とポジティブに解釈しましょう。
ぎっくり腰や寝違えになってしまった、足をつってしまった…そんなときは「痛いっ!けど良かった…これで脳が助かった!」と脳の自衛プログラムが働いてくれたことに感謝して喜びましょう。
その後の回復までの速さがまるで変わります。
今回のOさんも、「光の解釈」をすることで心が楽になり救われました。
「光の解釈」は気の持ちようといった精神論ではなく思考をコントロールする技術であり、脳疲労を減らすことであなたの健康を守ることができる予防策となります。
ぜひあなたも実践してみてください。
